カーボポールカーボポール

錠剤・湿式シングル

湿式造粒は一般的に直接法と比べると、使用するポリマー(粉末と顆粒)の表面積の違いから、必要なポリマー濃度が他の添加剤を用いた場合より低く設定できるので効率的です。

湿式造粒におけるポイント

  • ポリマーが高粘度であるため、水分散液として添加するのではなく粉末として添加する必要があります。
  • 混合末の流動性を改善するため、篩過または流動性を改善する添加剤との併用を推奨します。
  • ポリマーの急激な膨潤を防止するため、造粒液は少量づつ添加してください。
  • 継粉になるのを防止するため、造粒を制御することが重要です。
  • 低濃度の結晶セルロースを適量添加することにより、加工性をアップさせます。
    (結晶セルロースの使用は10%未満としてください。)
  • 乾燥プロセスおよび顆粒中の残留水分(一般的な値は1~3%)を制御することが重要です。
  • 容器/閉鎖システムの選択は製品安定性(水分浸透)に不可欠です。
  • ポリマーは吸湿性ですのでご注意ください。
  • 5~10%の使用で十分な溶出性が得られます。
  • Carbopol®は結合特性に優れることから、結合剤は不要です。

加工上のポイント

1. 仕込
滑沢剤を除くすべての成分を秤量し、それを篩過/粉砕します(20~45メッシュ)。
低密度の材料を最初に添加し、高密度の材料を最後に添加します。他の材料と組み合わせると、混合物の全体的な操作性を改善するために有効です。
Carbopol®と他の添加剤と組み合わせることも推奨します。
注:篩過を容易にするため、予備混合を行うことがあります。


2. 乾燥ブレンド
内容物を均一にするため、造粒機で混合します。


3. 液体結合剤(凝結剤)の調製
Carbopol®は脱イオン水または溶剤で造粒できる(追加の結合剤を必要としない)ことから、通常はこの工程は必要ありません。


4. 造粒-低/高剪断造粒機
混合末を脱イオン水または溶剤で造粒します。Carbopol®が急速に膨潤するのを避けるため、系内に水分が均一分布するようゆっくりと添加します。
結晶セルロースの添加は、処方の加工性を改善します。
錠剤の崩壊を防ぐため、通常10%未満の添加量とします。


5. ウェットスクリーニング
湿潤塊を篩(6~12メッシュ)に通します。


6. 顆粒の乾燥
顆粒をオーブンまたは流動層乾燥器内で、残留水分が約1.5%になるまで乾燥します。適切な水分値の制御が重要です。


7. 顆粒の篩過(しか)
顆粒を篩(16~20メッシュ)に通し、乾燥中に形成した凝集塊を解砕します。


8. 滑沢剤の混合
滑沢剤を顆粒に添加し、2~5分間混合します(過剰混合および過剰滑沢を避けてください)。
その他の賦形剤を添加する場合は、滑沢剤の前に添加し、別工程で混合する必要があります。


9. 打錠

湿式造粒で製造した錠剤の結果

グアイフェネシン(高溶解性)

■Carbopol®10%の錠剤(100 mg)からのグアイフェネシン放出(USP改良放出法)
USP改良放出法では、Carbopol®971P NFは放出延長に最も有効でした。Carbopol®とヒプロメロースの混合比率を変えることにより、放出制御ができました。

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■Carbopol®10%の錠剤(100 mg)からのグアイフェネシン放出(pH=6.8緩衝液)
緩衝液中では、Carbopol®と混合比率をあげることにより、Carbopol®のみよりも放出が低速でした。

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ケトプロフェン(アニオン性:低溶解性)

■10%の錠剤(100 mg)からのケトプロフェン放出(USP改良放出法)
USP改良放出法では、Carbopol®971P NFは放出制御に最も有効であり、ヒプロメロースは放出が最も急速で、バラツキが大きくなりました。薬物溶解性の変化(緩衝液中の方が高い)は、2時間後の放出プロファイルのシフトで判断しました。

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■Carbopol®10%の錠剤(100 mg)からのケトプロフェン放出(pH=6.8緩衝液)
緩衝液中では、ヒプロメロース併用の方が、Carbopol®のみの処方よりも放出制御されました。

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ベラパミル(カチオン性:可溶性)

■Carbopol®10%の錠剤(100 mg)からのベラパミル放出(USP改良放出法)
USP改良放出法では、Carbopol®971P NFは放出制御に最も有効であり、ヒプロメロースは放出が最も速いという結果になりました。

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■Carbopol®10%の錠剤(100 mg)からのベラパミル放出(pH=6.8緩衝液)
緩衝液中では、ヒプロメロース併用の方が、Carbopol®のみによる処方よりも放出が制御できました。

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高速剪断造粒を行った場合の特性

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